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牧水が伐採から守った千本松原の松

所在地静岡県沼津市(千本松原)
年代戦国時代の植林、一九二六年の伐採計画
登場増誉上人、若山牧水
出典現代民話考 9 (木霊・蛇)

どんな伝承か

千本松原は、沼津市の狩野川河口から富士市の富士川河口を結ぶ海岸のクロマツ林で、延々約二〇キロに及ぶ。砂防の役を果たすとともに、背景の富士山とあいまって美しい景観をつくっている。松を植えたのは増誉上人という僧で、戦国時代、北条と武田の戦いで松が戦略上切り払われたのを悲しみ、石の原で根づかぬ土地に読経しながら一本また一本と植え、ついに一〇〇〇本を植えつけたという。後世この松を守ったのは歌人の若山牧水で、一九二六年に静岡県が財源作りに伐採を計画すると怒り、反対の市民大会で演説し、ここを切り払われるのは沼津にとって眉を落とし頭をそり落とされるに等しいと書いた。松は守られた。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考)

『現代民話考 9 (木霊・蛇)』は、松谷みよ子が全国の回答者から寄せられた報告と各地の民話集をもとに編んだ『現代民話考』の一巻である。明治から平成にかけて語られた、伐ろうとすると祟る木・泣く木・血を流す木などの木霊の話と、大蛇やつちのこ、蛇婿・蛇女房、主や守り神としての蛇、蛇と福運などの話を、話者や回答者の名とともに収める。第一章「木霊」と第二章「蛇」を主題ごとの節に分け、各話例の後に「分布」として類話の地名と出典を並べる。

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