三宝寺池へ消えた御新造の小判
どんな伝承か
明治初年のこと。人力車の車夫が空車を引いて川越街道を歩いていると、立派な身なりの御新造から石神井まで乗せてくれと頼まれた。喜んで乗せると三宝寺池のところで降り、釣りはいらないと言って小判をくれたそうだ。すると、ばしゃーんと水音がしたので走って行くと、御新造と思ったのはうわばみで、池の中を泳いでいった。家へ逃げ帰り、腹掛けからさきほどの小判を出してみると、うわばみの鱗に変わっていたという。噂では、熊野神社の主が三宝寺池の主のところへ逢いに来たのだろうと言われた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)