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骨だけの向笠をかぶった男

所在地岩手県遠野市土淵町土淵(薬師神社)
年代明治期
登場田尻正一郎、佐々木喜善、柳田國男、報告者、採録者
出典日本怪談集 幽霊篇

どんな伝承か

佐々木喜善の友人、田尻正一郎という人が七、八歳のときの話である。村の薬師神社の夜籠りの夜、遅くなってから父親と一緒に畑中の細道を通って家へ帰る途中、向こうから一人の男が来るのに行き逢った。この男は、向笠の菅がすっかり取れて骨ばかりになったものをかぶっていた。少し足を止めて道を避けようとすると、先方から畑の中へ片足を踏み入れ、体を斜めにして道を譲って通した。行き過ぎてから父に、今の人は誰だろうと聞くと、誰も今通った者はない、おれはまた何でお前が道に立ち止まったりするのかと思っていたところだ、と答えたという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本怪談集 幽霊篇(今野圓輔・今野圓輔・日本怪談集・1969年(昭和44年))

『日本怪談集 幽霊篇』は、今野圓輔が昭和四十四年に編んだ幽霊体験談の集成である。新聞・雑誌・単行本や民俗の報告、編者自身の採集から、影や物音、人魂、生霊、死の知らせ、皿屋敷、戦死者の霊、船幽霊、タクシーに乗る幽霊など、日本各地の人びとが見聞きした怪異を、作家の創作を除き原文を尊重して再録する。十章に分けて各章の頭に編者の解説と注を置き、巻末に産女や子育て幽霊を論じた「幽霊外伝」と木原浩勝の解説を付す。

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