打ち殺された蛇が七代祟る家
どんな伝承か
むかし、おがら町すなわち東八番丁に早瀬という侍が住んでいた。ある時、屋敷に大きな蛇が這い込んできたので、家人や若党たちが手に手に得物を持って散々に打ちのめした。半殺しにされた蛇は苦しさのあまり柱を二巻きして昇ろうとしたが、力尽きて死んだ。それから早瀬家では、身重であった妻の難産と死児、主人の乱心と投身自殺、家人の病気と凶事が次々に起こった。巫女に拝んでもらうと殺された蛇の霊が現れ、畜生の身で家に入り込んで殺されたのは仕方がないが、仇もしない自分をなぶり殺したのは口惜しい、いくら加持祈禱をしても早瀬の家には七代祟ってやると告げたという。
原典より
昔、おがら町(東八番丁)に早瀬という侍が住んでいた。—— 宮城県史 民俗編(茂木徳郎(「妖怪 幽霊」の章)・宮城県史シリーズ) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
宮城県史 民俗編(茂木徳郎(「妖怪 幽霊」の章)・宮城県史シリーズ)
『宮城県史 民俗編』は宮城県の県史の民俗編で、ここに収めるのは茂木徳郎が執筆した章「妖怪 幽霊」である。山・道・木・水・海・雪・家など出現の場所による分類に沿って妖怪変化を論じ、幽霊とヒトダマ・死霊・生霊の観念を考えたうえで、県内の妖怪・幽霊・動物変化の伝承を郡・町村名を添えて集める。序説・本論・事例篇・参考の順に並び、序説では昭和二十四年の迷信調査と昭和三十年のNHK仙台中央放送局の調査にも触れる。