六歳で炭俵を玩ぶ怪力の幼女
どんな伝承か
仙北郡四ッ屋村の佐藤某の三女は、わずか六歳でとほうもない力を持っていた。三斗入りの米俵を背に負い、十数間ある庭を三、四度往復しても息ひとつ乱さなかったという。ふだん遊ぶときには十貫目もある炭俵を持ち出し、普通の子どもが鞠を放るような具合に扱っていた。この家では長女も並外れた力持ちで、次女も十一歳のころにはすでに一人前以上の労働をこなしていたと伝えられる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本怪奇集成-明治大正昭和篇(富岡直方 編著)
『日本怪奇集成-明治大正昭和篇』は、富岡直方が編んだ怪奇実話集である。明治元年から昭和七年までに各地で起きた幽霊や狐狸の怪、畸形や奇病、天変や奇瑞、世相の珍事を、当時の新聞・雑誌の記事と筆者自身の聞き書きから集めている。明治・大正・昭和の三篇に分け、話ごとに年月を掲げて通し番号を振り、新聞記事を引いたうえで紙名を末尾に添える形を基本とする。