七つの観音堂と木の化身の弟子
どんな伝承か
作並から山へ入ったところにドスと呼ばれる者たちの部落があった。かつて飛騨から来た大工が、朝から日暮れまでに観音堂を七つ建てると評判になった。弟子たちは人の姿をしていたが、実は木の切端ドンコロや鋸屑に大工が息を吹きかけて働かせたものだった。作並に七つ目の堂を建て終える前、大工が魂を抜くと告げると弟子たちは人の姿のままにしてくれと願った。大工は許して飛騨へ飛び去り、弟子たちは山中に棲みついた。やがて体が腐る病が起こったという。七つ目の堂は板一枚が打ちつけられぬままだと伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
東北怪談の旅(山田野理夫・昭和49年(1974年)頃)
東北怪談の旅(山田野理夫)/飢饉の非業の死と怨念/巫女(イタコ)の口寄せ/座敷童子・河童の怪/東北各地の幽霊伝承