通夜の晩に床で踊った何百匹のノミ
どんな伝承か
神保町の素人下宿の女主人が、若い燕に虎の子の全財産を持ち逃げされた末、気が変になりジフテリヤで死んだ。その晩のことである。半通夜をして二階の部屋へ上がり寝ようとすると、ぞろぞろとノミが出てきて眠られない。起き上がって見ると、床の上に胡麻を散らしたように、何百匹というノミがぴょんぴょんと踊っていた。語り手は真青になり、全財産を持ち逃げされて捨てられたおばさんの恨みがノミになったとしか思われなかったという。先に見た老婆の幽霊のときよりも、このときの方が怖かったと記している。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
私は幽霊を見た(東雅夫(編者)・昭和中期~後期(推定1970年代~1980年代))
私は幽霊を見た=怖い怪異体験(東雅夫編)/人魂・鬼火・狐火/機関車・電車の怪/各地の幽霊目撃談/不気味な怪音と怪異