足の痛みを持っていった母
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どんな伝承か
昭和三十四年ごろ、世田谷の桜新町での話。乳癌を患う三度目の母が『何ひとつ親らしいことをしてあげられなかった』と嘆き、『死ぬときせめて、あなたの足の痛みを持っていってあげたい』と言った。語り手は半年も治らない足の捻挫に苦しんでいた。一か月ほどして母は世を去る。火葬場できつい靴のまま手を合わせていると、突然、あれほどの足の痛みが消えていることに気づいたという。
出典の文献について
現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)
松谷みよ子『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』を小話単位で全699話収録。死の知らせ・予兆、あの世(地獄・極楽)へ行った話、死者からのサイン、生まれかわりなど、生死とあの世にまつわる現代の民話を全国から採集し地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明606話・市区町村判明489話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。
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世田谷区の伝承
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