足もとから消えていくシュミーズの女
どんな伝承か
昭和三十六年七月二十五日の夜一時三十分頃、大阪市南区で野球のコーチをしていた男性が、試合の打ち合わせの途中で小便に立った。用を足していると、暗がりに五十代くらいの女性がシミーズ一枚でしゃがみ、こちらを見ているのに気づいた。冗談を言ったとたん、女性は立ち上がり、足元から少しずつ姿を消していったという。この場には他に三人が同席しており、皆が同じ光景を目撃した。回答者は林家染之助さん。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・2003年(平成15年))
『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』は、松谷みよ子が編んだ現代の民話の聞き書き集で、二〇〇三年一月付の文庫版まえがきを持つ筑摩書房の文庫版である。一九七八年に発刊された『民話の手帖』を通じて全国から寄せられた回答を中心に、臨死体験、死の知らせ、寺へ来る死者、生まれかわりの話を収める。「あの世へ行った話」「死の話」「生まれかわり」の三章の冒頭に編者の論考を置き、細目ごとに所在地・話者・出典を添えた類話を並べる。