「黒いものが出た」で止まった実験
どんな伝承か
公開実験の二日目、研究会は霊能者を囲む黒幕のキャビネットの周辺に石灰を撒くなどの装備を申し出たが、すべて許可されなかった。実験は前日と同じく祭壇の菓子が参加者に配られる場面に入ったが、参加者の一人が「黒いものが出て来た。また出て来た」と声をあげた途端、現象はぷつりと断たれ、何の反応も示さなくなった。やむなくキャビネットを開いて中をうかがうと、霊媒は気絶しているようであった。参加者中の医者に診察を求めたが回復は速やかでなく、深夜に至って実験は中止され閉会となった。声をあげたのは筆者の助手で、戦場で暗夜に敵兵を見る訓練を受けていたため、暗がりの中の動きを発見したのではないかという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊と神秘世界(福来友吉・大正~昭和初期(推定1920年代~1930年代))
御船千鶴子の透視能力(心霊と神秘世界)/催眠術と透視・念写/千里眼事件と心霊実験/神秘世界の探究/福来友吉の超能力研究