ガス自殺した女の霊が出る喫茶店三階
どんな伝承か
大阪市南区難波新地四丁目にある喫茶店は、一階と二階のうえに三畳の寝室があり、もとはバーであった。身よりのないひとり暮しの四十代の未婚の経営者が事業に失敗し、三階でガス自殺している。事情を知らぬ坂元さん一家がそのあとを買って改装し、喫茶店にした。三階に寝泊りしていた従業員の女性二人は、夜中に布団を押さえられ、身体の上にのしかかってくる重苦しさで目を覚ました。目をさますと部屋の隅に女が坐り、恐ろしい顔でこちらを見つめていたという。さらに奇怪なことに、故障してコードも抜いてある古い冷蔵庫がひとりでにドアを開いて電気がつき、押し入れの電気アイロンが熱をもっていることもあった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の四次元(鈴江淳也・心霊・四次元・1973年(昭和48年))
『日本の四次元』は、鈴江淳也が昭和四十八年に著した超常現象の取材記である。幽霊の出る家や競馬場、古武士の怨念、守護霊、心霊写真、新幹線の四次元地帯、心霊治療、物品引き寄せ、てのひら療法、比婆山の怪獣やツチノコ、死後も占う易者犬などを、当事者を訪ねて聞いた話として記す。「幽霊と怨念の世界」から「動植物の驚異」まで六部に分け、あとがきで大陸書房刊『日本の奇談』『現代の怪奇』に続く第三弾と述べ、問い合わせ先を挙げる。