信号待ちの脱力発作から起きた大事故
どんな伝承か
自家用車の運転手秋村辰男は、三か月前に追突されて頭を打ったが、異常を感じないままにしていた。ある土曜日の午後、大阪の梅田新道の交差点で、車の列の先頭に立って信号待ちをしていたとき、不意に全身の力が抜ける脱力発作に襲われた。信号が変わっても車は動かず、後ろの車から怒鳴り声が飛んだ。次にはハンドルを握ったまま眠り込み、大きな事故を起こして入院することになった。頭に受けたごく小さな傷が引き金になる居眠り病、ナルコレプシーの例として、阪大の研究とあわせて紹介されている。
原典より
先頭で信号の変るのを待っていたところ、不意に脱力発作が起った。—— 現代の怪奇-日本列島のミステリー地帯(鈴江淳也・1970年(昭和45年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の怪奇-日本列島のミステリー地帯(鈴江淳也・1970年(昭和45年))
『現代の怪奇――日本列島のミステリー地帯』は、鈴江淳也が前著『日本の奇談』に続けてまとめた、現代の超常現象と奇談のレポートである。桑名の「天狗の初さん」、新幹線の亡霊、京都のタクシーに乗る幽霊客、人魂、原因の知れない奇病、念写と三田光一の透視などを、著者の取材・面談と、大正の新聞から昭和四十年代の週刊誌までの記事で集めて収める。五つの部に分け、あとがきは昭和四十五年三月の日付で、巻末に機関誌などを入手できる団体・研究家の一覧を付す。