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稲荷が乗り移った長州藩蔵屋敷跡の柳

所在地大阪府大阪市西区(長州藩蔵屋敷跡)
年代慶応元年5月25・26日
登場大坂の民衆
出典ええじゃないか

どんな伝承か

禁門の変で敗れた長州藩兵には自ら命を絶つ者が多かったが、慶応元年の五月になると、大坂ではその長州藩にゆかりの場所への参詣が始まった。五月二十五日と二十六日には、長州藩の大坂蔵屋敷の跡に立つ柳の木へ人々が押し寄せ、たいへんな流行となった。屋敷の中にあった稲荷がこの柳に乗り移ったとされ、柳の葉を煎じて飲めば病が治ると信じた人々が、願かけ参りに詰めかけたのである。尼崎で禁じられた残念さん参りが、大坂で形を変えて広がったものの一つである。

原典より

この柳の木には蔵屋敷内にあった稲荷が乗り移ったとし、人びとはその柳の葉を煎じて飲むと病気が治るとして、願かけ参りにおよんだのである。—— ええじゃないか(高木俊輔) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

ええじゃないか(高木俊輔)

『ええじゃないか』は、幕末維新期の民衆運動を研究してきた高木俊輔が、慶応三年から翌年にかけて広がった「お札降り」と「ええじゃないか」の乱舞を各地の史料からたどった歴史書である。三河吉田での初出から東海道、甲斐、江戸、信濃、伊勢、京都、大坂、中国、淡路、四国まで、日記や記録に残る降札と踊りを国ごとに述べる。概観と東国・西国の四章に続く終章で降札の作為者やおかげ参り、世直しとの関わりを論じ、参考文献を付す。

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