トップ > 岩手県の伝承 > 花巻市

観音に怪力を授かった高松の宗元

所在地岩手県花巻市高松(高松寺)
年代不明(吾妻昔物語摘要)
登場怪力の坊、宗元、トウセン坊
出典佐々木喜善全集 1

どんな伝承か

昔、稗貫郡の高松の高松寺に宗元という坊がいた。生まれつき愚鈍で経を学んでも一字も覚えられず、いっそ別の道で天下後世に名を挙げようと、寺内の観音堂に百日の願をかけて天下無双の力を求めた。満願の暁、観音から手毬の精なる物を投げ与えられて服したと思ったところで夢が覚め、試しに庭で力足を踏むと足が一尺も地に踏み込んだ。以来誰も宗元に勝てず、田の草相撲では小脛を折られ肋を挫かれて死ぬ者も多く、鬼元と呼ばれて相手にされなくなった。高清水の天神の祭礼では、一抱えもある桜の老木をねじ折って腰かけ、人が群がった頃合いに腰を外して群衆を中天へ吹き飛ばした。悪業が積もって郷人に嫌われ、宗元はついに高松を去った。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・1986年(昭和61年))

『佐々木喜善全集 1』は、佐々木喜善の著作を遠野市立博物館が編集・発行し、昭和六十一年に刊行した全集の第一巻である。岩手県の遠野・江刺・紫波・岩手などで聞き集めたザシキワラシの話、昔話、伝説を、村の古老や知友からの聞き書きと手紙による報告をもとに収める。「奥州のザシキワラシの話」「江刺郡昔話」「紫波郡昔話」「東奥異聞」「老媼夜譚」「聴耳草紙」に小篇を加えて並べ、巻末に遠野市教育長の跋と奥付を置く。

種別から探す

怪力怨霊入水

花巻市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『佐々木喜善全集 1』の伝承