逆さに葬られた女武者砂子姫の塚
どんな伝承か
飯岡村大字羽場に、高さ五尺ばかりの円塚の上に一本杉が立っている砂子塚という所がある。これは昔の飯岡城主、飯岡正太郎の娘である砂子姫の墓だと称えられている。砂子姫は男勝りの勇者で、飯岡館が落城したときには自ら小桜の大鎧に白檀磨の脚当を着け、白鉢巻を締め、五尺二寸の駒に金覆輪の鞍を置き、三尺八寸の太刀を帯びて敵軍に向かい、三十八騎を斬り伏せた。しかし多勢に無勢でついに戦死した。そこで甲冑のまま逆さに葬り、塚を築いたものがこの砂子塚であると言い伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・1986年(昭和61年))
『佐々木喜善全集 1』は、佐々木喜善の著作を遠野市立博物館が編集・発行し、昭和六十一年に刊行した全集の第一巻である。岩手県の遠野・江刺・紫波・岩手などで聞き集めたザシキワラシの話、昔話、伝説を、村の古老や知友からの聞き書きと手紙による報告をもとに収める。「奥州のザシキワラシの話」「江刺郡昔話」「紫波郡昔話」「東奥異聞」「老媼夜譚」「聴耳草紙」に小篇を加えて並べ、巻末に遠野市教育長の跋と奥付を置く。