お女郎坂の泣く石
どんな伝承か
一ノ宮の貫前神社の表参道はお女郎坂と呼ばれ、その石段の途中に長さ一メートルほどの平らな石がある。昔、信心深い遊女がいて、自分の罪を償おうと毎晩この石段を膝で這って登り、参詣を重ねた。そのたびにこの石で一息ついたと伝えられる。彼女の死後、石から夜ごと泣き声が漏れるようになったが、土地の人々が供養を営むと声はやんだという。石は今もお女郎石の名で残っている。
原典より
一ノ宮の貫前神社の表参道は、お女郎坂といわれているが、その石段の途中に、長さ一メートル、幅七十センチくらいの平たい石がある。—— 富岡市史 民俗編――昔話・伝説・世間話(富岡市(編)・富岡市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
富岡市史 民俗編――昔話・伝説・世間話(富岡市(編)・富岡市史)
『富岡市史 民俗編――昔話・伝説・世間話』は、富岡市が編んだ市史の民俗編のうち、民俗知識の章の末尾と口頭伝承の章を収めたものである。口頭伝承の章は、昭和四十年代以降の中学校郷土部の採話や額部地区の民俗調査、市史編さんの調査で聞き取った昔話・伝説・世間話と、富岡・甘楽方言の解説から成る。伝説は自然的・社会的・信仰的の三つに分け、羊太夫や小野小町、貫前神社にまつわる話と多くの地名起源を載せる。