藤・藤原の丸亀千里眼調査
どんな伝承か
千里眼の真偽を突き止めようと、東京帝国大学理科大学講師の藤教篤と大学院生の藤原咲平は丸亀へ向かった。藤原は同郷の渡辺千冬に研究費を負担してもらい、明治四十三年十二月二十一日から支度にかかった。手品でないと分かった場合に備えて力学・音響学・光学・電磁気学など二十三種の実験と五十余種の材料を用意し、助手の関戸雄次を伴って三十一日に出発した。出発の朝、山川健次郎も丸亀へ行くと知ったが、自分は博士の助手ではなく独立の実験者だと藤原は書く。三組の研究者が同時に長尾家を訪ねる形になり、長尾家の信頼厚い福来友吉の紹介を得たうえで、山川を中心に実験が進められた。二人はのちに『千里眼実験録』を著した。
原典より
余等偶然に丸亀市に会したるもの其第一に目的とする処は共に千里眼の真偽如何を究むるに在りき。—— 新霊交思想の研究――新スピリチュアリズム・心霊研究・超心理学の系譜(田中千代松・田中千代松・心霊研究) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
新霊交思想の研究――新スピリチュアリズム・心霊研究・超心理学の系譜(田中千代松・田中千代松・心霊研究)
『新霊交思想の研究――新スピリチュアリズム・心霊研究・超心理学の系譜』は、田中千代松が著した思想史の研究書である。死者の霊との交信を説く新スピリチュアリズムと、そこから生まれた心霊研究、さらに超心理学までの系譜を、社会思想史の観点から科学と宗教の闘争史としてたどる。全七章と結語から成り、欧米での勃興、クルックスらの実験研究、マルクス主義からの攻撃、SPRとASPR、井上円了と福来友吉、ラインの実験と超心理学の限界を順に論じる。