赤蜂征討に乗り組んだ君南風の呪法
どんな伝承か
尚真大王が差し遣わした兵船が石垣島の赤蜂を討伐した際、船軍には特に久米島の巫女の長君南風が乗り組み、舳先に立って朝敵退治を祈り、将士の勇を励ました。久米島は八重山と近く、互いに姉妹の神を祭るという伝えもあった。しかし四十六隻の中山の兵が石垣の浜に上陸しようとすると、赤蜂方の婦女数十人が手に樹枝を持ち、天に号び地に呼ばわって呪罵万般、法術を行うかと思われ、味方の士気もはなはだ沮んだと記されている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第1巻(柳田国男・定本柳田国男集)
『定本柳田国男集 第1巻』は、柳田国男の著作を集めた著作集の一巻である。椰子の実の漂着から日本人の渡来と稲作を海の道に求める論考と、海神宮考・みろくの船・根の國の話・寶貝のこと・稻の産屋などの諸篇、大正期の南島旅行に基づく『海南小記』、昭和二十六年八月の自序をもつ『島の人生』を収める。いずれも海と島を舞台に、ニライカナイや宝貝、漂着や島の復興をめぐる民俗と歴史を論じている。