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石垣だけになっていた六年前の宿

所在地岩手県九戸郡洋野町小子内(清光館)
年代現代(初訪の六年後)
登場清光館の亭主、女房、子供、著者
出典定本柳田国男集 第2巻
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どんな伝承か

六年ぶりに陸中八木の終点駅から岡を一つ越えると、その南の坂の下が小子内の村であった。共同井戸の脇の曲り角には、夜どおし踊り抜いた小判なりの足跡の輪がはっきり残っている。あの家がそうだよと指をさして見せようとすると、もう清光館はそこには無かった。石垣ばかりになり、その蔭には真黒に煤けた古材木が寄せかけてある。片隅には玉蜀黍が二三本秋風にそよぎ、残りは一面の南瓜の花盛りであった。浦島の子の心持ちが腹の底から込み上げてきた。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)

柳田国男編『定本柳田国男集 第2巻』を全331話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。

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