藤蔓で幼児を負った笹原の女
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どんな伝承か
山口村の吉兵衛という家の主人が、根子立という山に入って笹を刈り、束にして担ぎ上がろうとしたとき、笹原の上を風が吹き渡るのに気付いて見ると、奥の林の中から若い女が幼児を負って笹原の上を歩み、こちらへ来る。きわめてあでやかな女で、これも長い黒髪を垂れていた。幼児を結び付けた紐は藤の蔓、着た衣類は世の常の縞物だが、裾のあたりはぼろぼろに破れ、色々の木の葉を添えて綴ってあった。足は地に着くとも覚えず、事もなげに男のすぐ前を通り過ぎて行った。この人はその折の恐ろしさから煩い始め、久しく病んで近ごろ亡くなった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第4巻』を全822話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。
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遠野市の伝承
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