旅人の首を砕いた石の枕と槌
どんな伝承か
尾州の石枕の里の俗伝にも、枕の下に石を置き、槌を取って首を砕くとある。北会津の荒井村の姥子屋敷にも同じ類の話があって、これには老女ばかりが二人住み、そうして旅の者の命を縮めたという。荒井小松に宿とりあるな、石の枕に槌一つ、という唄も永く伝えられた。その槌も石の槌で、小松の部落にあって早く紛失し、石枕ばかりが荒井には遺っていた。どういう形か、大きいか小さいかが分からないから話がしにくいが、枕という以上は中凹みの、やや平たい石ではあったろう。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第4巻』を全822話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。