赤神山のイタコ杉と犬子石
どんな伝承か
羽後の一名山である赤神山には、イタコ杉と犬子石と呼ばれるものがある。かつて一人のイタコが犬を牽き連れ、女の登れない嶺に押して登ろうとしたところ、たちまちその杉、その石になったと伝える。日光中禅寺の旧道にある神子石・牛石とよく似た話だが、他の山ではいずれも石であるのに、これだけが樹木である点が異なる。もっとも越中立山の姥石の話にも、姥が石になるのに先立って壮女が杉の木に化したという美女杉の伝えがあり、石ではなく木に化す型も類例を持たない訳ではない。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第4巻』を全822話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。