トップ > 静岡県の伝承 > 浜松市

遠江奥山の山姥と三子

所在地静岡県浜松市天竜区佐久間町大井泉(子生たわ)
年代天徳年間(10世紀)
登場龍筑房、白髪童子、常光房、山姥の長男・龍頭嶺の山の主、山姥の次男・神之沢の山の主、山姥の三男・山住奥院の山の主
出典定本柳田国男集 第4巻

どんな伝承か

遠江国風土記伝という百年前の記録に、豊田郡の久良機山、奥山郷大井村の字泉に至って、明光寺の山の上に一つの奇岩があり、子生たわと名づけると記されている。天徳年間に山姥がここに住み、時には民家の糸紡ぎを手伝った。長年のうちに三人の子を生み、長男の龍筑房は龍頭嶺の山の主、次男の白髪童子は戸口村神之沢の山の主、三男の常光房は山住奥院の山の主になったという。山住の常光神社は今も遠参地方の霊神として仰がれ、その使いは御犬すなわち狼で、信徒がこれを招いて邪悪を追い払わせるという。神の沢では今も雪の中に白髪童子の足跡を見ることがあり、山住山の常光房も雪の上に足跡を残すと記されている。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第4巻』は、柳田国男の著作を集めた定本の一巻である。岩手県遠野の伝承を佐々木鏡石から聞いて書いた「遠野物語」、山に入った人や神隠しを論じた「山の人生」、河童・ひだる神・一つ目小僧・天狗などを扱い妖怪名彙を付す「妖怪談義」を収める。ほかに「山人考」「史料としての傳説」「比丘尼石の話」「山人外傳資料」「『イタカ』及び『サンカ』」「山民の生活」など、山人・漂泊民・妖怪をめぐる論考を併せる。

種別から探す

山姥足跡御犬

浜松市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『定本柳田国男集 第4巻』の伝承