松戸市場の話
どんな伝承か
昔は松戸などに商店はあっても、この在には商人がいないので、少し多めに買う時は皆松戸へ出かけた。松戸には四と九の日に市が立ち、商店の軒下を借りて商人が店を出せるよう、世話役が筵一枚いくらで場代を割り振った。年中出るので、どこの店の前は誰が出ると常連で決まっていた。語り手の親戚の婆さんは小切を売っていた。呉服屋では反物を切ってくれないが、市なら一反を三つに切った物も売っており、帯や胴締めにするのに便利だった。普段の暇なときに縫っておいた襷などを市へ持って行くと、これがまたよく売れたという。
原典より
昔はねえ、松戸やなんかに商店もあるけど、この在の人には商人がないから、ここらの人皆松戸に買いに行ったもんだ。—— 市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・昭和55年頃刊) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・昭和55年頃刊)
市川民話の会編『市川の伝承民話 第1集』を全206話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。