二畝六歩と六部をかけたじゅえむの地口
どんな伝承か
じゅえむは変わり者と言われたが馬鹿ではなかったという。田んぼにいるとき、諸国行脚の六部が通りかかると、じゅえむは「にせ六部だ」と言った。六部がけしからんと怒ると、旦那がこの田は二畝六歩あると言うのに、いくら耕しても終わらないから五畝もあるのではと見ていたが、やはり二畝六歩だ、と答えたと伝えられる。二畝六歩と六部をかけた地口である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第2集(市川民話の会・市川の伝承民話・1981年(昭和56年))
『市川の伝承民話 第2集』は、市川民話の会が昭和五十六年に発行した民話資料集である。千葉県市川市の曽谷・宮久保・下貝塚と行徳の古老から聞き取った、狐や狢に化かされた話、火の玉、伝説、昔話、唄、暮らしの禁忌や苦労話を、方言を残した語り口のまま記録している。世間話・伝説・昔話・唄・生活譚の五部を地区別に並べて各話の末に話者と記録者を記し、巻末に語り手の紹介、話者と採訪者の名簿、採訪記、あとがきを付す。