雨の夜に二階から見た狐の嫁入り
どんな伝承か
海の方は夜になると灯りがものすごく、トントントンと点いたという。雨がしとしと降った晩には狐の嫁入りが見られた。二階の窓から眺めると、灯りは点きっぱなしではなく、ツーッと通って十ばかり固まったかと思うとふっと消え、また少し来るとぽっと点く。それが百五十メートルも二百メートルも続いた。亡くなった舅が「よく見てごらんなさい、あれが狐の嫁入りというものだよ」と教えてくれたという。昭和二十年から三十年の頃で、そのころは家が全く無く田んぼばかりだったので、二階からよく見えたと語る。
原典より
2 狐に化かされた話3 狐に化かされた話II 伝説下貝塚1 オヤボッケ2 ワダのサガ(1)~(2)3 小田山を通った里見の落ち武者4 番神さま5 コンコンさま(1)~(2)—— 市川の伝承民話 第6集(市川民話の会(調査・編集)/市川市教育委員会(発行)・市川の伝承民話・1998年(平成10年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第6集(市川民話の会(調査・編集)/市川市教育委員会(発行)・市川の伝承民話・1998年(平成10年))
『市川の伝承民話 第6集』は、市川民話の会が調査・編集し、市川市教育委員会が平成十年に発行した民話資料集である。昭和六十三年度から平成四年度にかけて市川市の下貝塚・八幡・平田・本行徳・香取などで聞き取った世間話・伝説・昔話・唄・年中行事・生活譚を、話者の語りに忠実に記録している。各話に話者と記録者を添え、新たに「現代若者の学校話」の部を設けて口裂け女や学校の七不思議などの怪談も収め、話者名簿・採訪者名簿・あとがきを付ける。