じゅえむどんの田の草取り
どんな伝承か
いんねえのじゅえむは、北方のシチイム(七右衛門)という家へ奉公に出た。田の草取りを言いつけられて出かけると、主人に「真ん中に何かあっただろう」と聞かれ、「何もない」と答える。主人は酒を一升買って置き、何もないはずはないと言う。そこで次はじゅえむが端を取らずに真ん中ばかり取ると、今度は「端に何かあったろう」と言われ、また端ばかり取るという調子で、主人を困らせたという。昔は言いつけにひねくれて応じる者を「いんねのじいむみたいだ」と言った。一般には奉公先を北方の久兵衛とするとの注がある。
原典より
いんねえのじゅえむどん(3)―三年使われて泣く4 いんねえのじゅえむどんIV 唄1 子守唄2 指遊び唄3 ぜんまいわらびは4 田植え唄5 盆踊り唄V 年中行事—— 市川の伝承民話 第6集(市川民話の会(調査・編集)/市川市教育委員会(発行)・市川の伝承民話・1998年(平成10年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第6集(市川民話の会(調査・編集)/市川市教育委員会(発行)・市川の伝承民話・1998年(平成10年))
『市川の伝承民話 第6集』は、市川民話の会が調査・編集し、市川市教育委員会が平成十年に発行した民話資料集である。昭和六十三年度から平成四年度にかけて市川市の下貝塚・八幡・平田・本行徳・香取などで聞き取った世間話・伝説・昔話・唄・年中行事・生活譚を、話者の語りに忠実に記録している。各話に話者と記録者を添え、新たに「現代若者の学校話」の部を設けて口裂け女や学校の七不思議などの怪談も収め、話者名簿・採訪者名簿・あとがきを付ける。