八幡さまの神楽と自転車預かり
どんな伝承か
昔は八幡さまに神楽堂があり、語り手たち青年団が面をかぶって舞ったという。狐の面をつけた者が踊り、餅をまくこともあって、見ていても気持ちのよいものだった。初午の行事などもあったが、そうしたよい伝統も旦那衆がそっぽを向いて廃れてしまったと語り手は惜しむ。九月の八幡の市、いわゆるボロ市では、青年団が黄色い手ぬぐいを目印に自転車を預かり、一台二十銭を取った。そのころ牛めしが十銭だったという。
原典より
湊1 湊の水神さま 六月三十日湊新田1 湊新田の花火 七月十四日VI 生活譚下貝塚1 下貝塚は曽谷の分地2 下貝塚と大野新田のウツギ境—— 市川の伝承民話 第6集(市川民話の会(調査・編集)/市川市教育委員会(発行)・市川の伝承民話・1998年(平成10年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第6集(市川民話の会(調査・編集)/市川市教育委員会(発行)・市川の伝承民話・1998年(平成10年))
『市川の伝承民話 第6集』は、市川民話の会が調査・編集し、市川市教育委員会が平成十年に発行した民話資料集である。昭和六十三年度から平成四年度にかけて市川市の下貝塚・八幡・平田・本行徳・香取などで聞き取った世間話・伝説・昔話・唄・年中行事・生活譚を、話者の語りに忠実に記録している。各話に話者と記録者を添え、新たに「現代若者の学校話」の部を設けて口裂け女や学校の七不思議などの怪談も収め、話者名簿・採訪者名簿・あとがきを付ける。