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転ぶと片袖を掛けて厄を逃れた袖かけの松

所在地千葉県市川市菅野(白幡神社)
年代伝承
登場—
出典房総の伝説

どんな伝承か

市川市菅野の白幡神社の話。昔、ここの坂道は両側に大きな黒松が茂って昼も暗く、雨が降れば歩きにくい悪路だった。この坂で転ぶと必ず災難に遭うといわれ、転んだ者は着ている衣服の片袖をちぎって松に掛ければ後の厄を免れるとされていた。そのため松には通行人の掛けた片袖がいつも下がっており、袖かけの松と呼ばれた。昭和二十五年、道路拡張のために松を伐ったところ、見物していた少女が倒れてきた松の下敷きになって死んだという。今は袖かけ松の碑が二つ建っている。成田市押畑の袖切坂にも、転ぶと袖を切り捨てる同じような習わしがあった。

原典より

昔、ここの坂道には大きなクロマツが両側にあって、昼なお暗く、雨が降ったりすると歩きにくい悪路であった。—— 房総の伝説(平野馨) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

房総の伝説(平野馨)

『房総の伝説』は、平野馨が安房・上総・下総の旧三国、ほぼ今の千葉県に伝わる伝説を選んで編んだ資料集である。ホトトギスやワラビの由来、片葉の芦や頼朝の箸の杉、弘法の井戸、将門や八幡太郎の話、坂戸神社の人身御供、証誠寺の狸など、動植物・石・池・地名・家・祭りにまつわる伝説を市町村名を添えて記す。はしがきに示す自然伝説・歴史伝説・信仰伝説の三部に分け、解説や論評を加えずに書き連ね、似た話のある土地も併せて挙げる。

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