和尚に恩返しをしたサル
どんな伝承か
神楽坂の松源寺に徳山という高僧がいた。境内に来て悪戯をするサルを、和尚は害がないので放っておいたが、留守中に小僧らがサルを生け捕り、浅草橋場の檀家がもらい受けて連れ去った。翌春、和尚は向島の檀家に招かれ、竹屋の渡し場で舟を待つと、衣の裾を引く一匹のサルがいた。足止めされるうちに舟は出てしまい、その舟は川中で転覆して溺死者まで出た。サルのおかげで難を逃れた和尚はこのサルを飼い、五代将軍綱吉も感じ入って猿を彫った額を賜り、寺はサル寺と呼ばれるようになったという。
原典より
場所 神楽坂六丁目二一番地時代 江戸時代 元禄(一六八八一一七○三)のころここに松源寺という寺があり、徳山という高僧がいた。—— 新宿と伝説(新宿区教育委員会) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
新宿と伝説(新宿区教育委員会)
新宿区教育委員会編『新宿と伝説』を全62話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。