伴直家直を祀る孝子塚
どんな伝承か
館野村大字國分小字天神前に、伴直家直の墓塚がある。承和三年十二月、父母への孝養を尽くしたことを感じて塚を築き家直塚と呼んだが、石に年月を記さなかったため、いつからか里俗に孝子塚と呼びならわされるようになったという。續日本後紀には、家直が父母の死後も生きているときと変わらぬ供養を続けたことを称え、朝廷が位階を進め租税を免じ、孝行の門と称えたと記されている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説叢書 安房の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・1919年(大正8年))
『日本伝説叢書 安房の巻』は、藤沢衛彦が大正八年に編んだ安房国(千葉県)の伝説集である。天富命の渡来や源頼朝・里見氏・日蓮にまつわる英雄伝説を中心に、社寺の縁起、風俗・信仰、船幽霊や一本足の蛸などの特異な伝承を、『安房志』『房総志料』などの地誌や寺伝・口碑から引いて収める。緒言と「安房国と牛」と題する序を巻頭に置き、鋸山から小湊まで各話に所在の郡村大字を添えて土地ごとに並べ、緒言では百八十六種を蒐集したと記す。