墓の家で見たつちんこと一週間の病臥
どんな伝承か
吉野町の森口の音松さんという、川行きの好きな人の話である。墓の下の方で鮎を釣っていると、ひどい夕立ちになった。雨だと思ったが行く所がないので、なるみの淵の、菜摘の下にある墓の家へ逃げ込み、へたり込んでいた。すると、そこでつちんこを見つけた。ひょっこりと出てきたもので、こんなものは見たことがないという大きさであった。えらいものを見たと思って震えていたらしい。その川行きのおっさんは、その蛇を見て帰ってから一週間寝込んでしまった。父親が「暑いのに、なぜこんなに寝込むのか」と尋ねると、「墓でこういうものを見て、起きられない」と答えたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)