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ヨボシ岩の陰で放ったくろがね弾

所在地徳島県三好市(ヨボシ岩)
年代明治の初め頃
登場古泉重夫、佃の猟師、話者、古泉重夫
出典現代民話考 9 (木霊・蛇)

どんな伝承か

明治の初め頃の話として聞いたという。この上の山にヨボシ岩という三十メートルほどの岩がある。ある日、佃の猟師が猟に出たが獲物がなく、雨も降り出したのでその岩の陰で雨宿りをしていた。日が暮れかかったので帰ろうと岩から出たところ、箕を広げたほどもある蛇がいて、猟師は震え上がった。昔の猟師は宮で祈禱して作ったくろがね弾を持っており、身を守るときのほかは撃てず、撃ったら殺生をやめる掟だった。猟師はその弾に込め替えて撃ち、見事に命中させた。のたうつのを見届けたが恐ろしくてそのまま逃げ帰った。見に行った者によれば、おひつの周りほど、直径三十センチはあったという。その骨は話者が小学二、三年の頃まで残っていた。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考)

『現代民話考 9 (木霊・蛇)』は、松谷みよ子が全国の回答者から寄せられた報告と各地の民話集をもとに編んだ『現代民話考』の一巻である。明治から平成にかけて語られた、伐ろうとすると祟る木・泣く木・血を流す木などの木霊の話と、大蛇やつちのこ、蛇婿・蛇女房、主や守り神としての蛇、蛇と福運などの話を、話者や回答者の名とともに収める。第一章「木霊」と第二章「蛇」を主題ごとの節に分け、各話例の後に「分布」として類話の地名と出典を並べる。

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