後ろ姿は美女、顔は爺の妖怪
どんな伝承か
仙台城下九番町の傘屋の小僧が、ザルを持って米屋へ一升買いに行かされた。銭が入るのを待っていたので、日が落ちてからの使いだった。米を入れてもらって町なかを帰ると人通りは絶えている。前を若い女がカランコロンと歩いていた。小僧はしばらく会わない姉の姿に似ていると思い、姉さと声をかけた。女が振り返ると顔はしわくちゃの爺であった。小僧は驚いてザルを落とし、米を土にこぼして泣き出した。化け物は驚かせて悪かったと銭をくれ、小僧は買い直しても銭が余ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
東北怪談の旅(山田野理夫・昭和49年(1974年)頃)
東北怪談の旅(山田野理夫)/飢饉の非業の死と怨念/巫女(イタコ)の口寄せ/座敷童子・河童の怪/東北各地の幽霊伝承