皇后の夢に現れ海軍を守る竜馬
どんな伝承か
明治二十七年、日清戦争が始まって間もないころ、皇后大夫香川敬三が皇后の御前に伺候すると、皇后は『昨夜、土佐の坂本竜馬という者が現れ、海軍を守ると告げて退出した』という不思議な夢の話をされた。あまりの不思議さに香川は侍従藤波言忠に、藤波はさらに天皇に奏上したという。果たして日本海軍は清国艦隊に大勝し、敵将丁汝昌は威海衛で自刃した。この話はかつて宮内省に勤仕していた堀田喜慶が聞き及び、著者への手紙で伝えたものである。
原典より
あまりの不思議さに香川は天皇の侍従藤波言忠に話し、藤波さんは天皇のお耳に入れたという。—— 日本神異見聞伝(笠井鎮夫・1974年(昭和49年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本神異見聞伝(笠井鎮夫・1974年(昭和49年))
『日本神異見聞伝』は、笠井鎮夫が昭和四十九年に著した霊異の見聞記である。第一篇では、大正期に大本で鎮魂帰神を受けた著者が、霊媒による死者の招霊や狐霊・竜神の託宣、霊石の発掘などを研究会での語りの口調で伝える。第二篇では、慶応三年のええじゃないかのころ尾張・遠江・駿河・美濃・丹後などで起きたお札降りを、旧家の古文書や郷土史家の便り、著者の現地調査から記録している。