大火の焦土から海へ入る母子
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どんな伝承か
田中貢太郎に「焦土に残る怪」という文章がある。昭和九年三月二十一日の函館の大火ののち、髪を振り乱した女が、蒼白な顔を星の光にちらつかせながら、子供の手を引き、おう、あついか、あついか、もうすこしじゃ、と言いながら海の中へ入ってゆくさまを描いたものである。田中は多くの幽霊譚を書き残したが、頽廃しているのは幽霊ではなく人間そのものだと言いたげであった。彼はまた、駕籠ができれば駕籠に、人力車ができれば人力車に、汽車にも電車にも自動車にも飛行機にも怪しい者が乗るのであると書いている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の幽霊たち ― 怨念の系譜(阿部正路・幽霊・文学史・昭和)
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函館市の伝承
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