荒神に小便した児童の大跳躍
どんな伝承か
大正三年の頃、同市片原町のある家の八歳ばかりの児童が、ある社の荒神の祠に小便をかけたため憑物の現象を発し、地上から一丈余りもある小屋根へ飛び上がったり飛び下りたりして人々を驚かせたという。著者は、憑物がついて反生理的な大跳躍をする例はいくらもあるとし、丹後の元伊勢神社の上田社掌に天狗が憑いたと言われた時には、地面から二十余尺もある二階の屋上へ飛び上がり、また屋上の棟石の端から逆立ちで地上へ降りることを何度もやったという話を並べている。
原典より
大正三年の頃、同市片原町の某方の八才ばかりの兒童が或社の荒神の に小便をかけて もの現象を發し、地上から一丈餘ある小屋根へ飛上り飛下りして人を驚かした。—— 動物界霊異誌(岡田建文・岡田建文・心霊研究・1927年(昭和2年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
動物界霊異誌(岡田建文・岡田建文・心霊研究・1927年(昭和2年))
『動物界霊異誌』は、岡田建文(蒼溟)が昭和二年に著し、郷土研究社から出した動物怪異の記録集である。二十余年にわたって集めた体験や同志の報告から、動物にまつわる怪異の事例を選び、山陰地方を中心とする明治・大正の見聞と、近世の随筆に見える記事を収める。蝦蟇・猫・河童・狐・狸と貉・外道(人狐)・蛇などの動物ごとに、解説・事例・古人の記述の順に並べ、心霊の立場からの考察を加える。