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二百八十餘年前の怪猫

所在地神奈川県小田原市
年代伝承・近世
登場緒方梅軒、緒方梅庵、語り手、伝承者、体験者(医師緒方梅庵の子)、梅軒の父・医師
出典民俗怪異篇

どんな伝承か

正保四年、相模小田原在の医師緒方梅軒の家での出来事。梅軒の祖母が中風で床につくと、祖母が二十年余り飼っていた老猫が、五月初めの夕暮れ、寝入った祖母の喉笛をねらって飛びかかった。油断なく身構えていた梅軒は相州秋広の一尺六寸を抜き討ちに斬りつけたが、刃が短く討ち洩らし、猫は雨戸を蹴破って逃げた。以後、家は家鳴り震動に悩まされ、梅軒はこの猫魔と一年近くも不眠不休で闘ったと伝わる。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

民俗怪異篇(磯清・磯清・民俗怪異・昭和初期)

磯清『民俗怪異篇』。馬・城・猫・灯の占・狼・落語の怪談という主題ごとに、各地の怪異伝承を随筆風に集成する。馬の怪では、馬を悩ます馬魔(ギバ)とその禁厭、大津馬神社と魔女の素性、古戦場・城趾に出る首切れ馬と濁ヶ淵の主、袖ヶ瀧山の夜行さん(左片袖の姫)、鈴鹿の坂で物言った馬の人語(寛政年中)、馬と恋の執着、徳川家が白馬を禁物とした話。

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