佐用姫が髪を結った化粧坂鏡の池
どんな伝承か
化粧坂鏡の池は仙台市岩切にある。『囊塵埃捨録』には、松浦佐用姫が商人に買い取られて奥州へ下る途中、ここで長途の疲れをとりながら、髪を結い衣紋などを繕った池と伝えるとある。佐用姫は肥前松浦の長者の娘で、家が没落したのち父の十三回忌の供養のために身を売り、奥州胆沢の大蛇への人身御供の身替わりとして買われて行く途中であった。同じ道行にちなむ遺跡としては、仙台市荒巻の衣紋坂、古川市小野の化粧清水、古川市休塚の佐用姫塚などが伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
胆沢町史 11(民俗編4)――口承・伝説(胆沢町(編)・胆沢町史)
『胆沢町史 11(民俗編4)――口承・伝説』は、胆沢町の町史民俗編の一冊のうち、第四章「口承・伝説」を収めたものである。第一節は松浦佐用姫と高山掃部長者の伝説を扱い、胆沢・水沢周辺の伝説地を列挙したうえで、町内に伝わる佐夜姫の本地物の写本や『南部叢書』所載の「奥州胆沢高山実伝」を翻刻する。第二節「いさわの昔話」は大蛇・狐・むじな・飢饉・戦後の怪異などの話を番号順に並べ、第三節「いろいろな昔話」へと続く。