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茸の毒で全滅した孫左衛門家

所在地岩手県遠野市土淵町山口
年代不明
登場孫左衛門家の人々
出典定本柳田国男集 第4巻

どんな伝承か

孫左衛門の家では、ある日梨の木のめぐりに見馴れない茸が数多く生えたのを、食おうか食うまいかと男どもが評議していた。最後の代の孫左衛門は食わぬがよいと制したが、下男の一人が、どんな茸でも水桶の中に入れて苧殻でよくかき廻してから食えば決して中らないと言うので、一同この言に従い、家内ことごとくこれを食った。七歳の女の子は外で遊びに心を取られ、昼飯を食いに帰ることを忘れたために助かった。不意の主人の死去で人々が動転している間に、遠近の親類が生前に貸があると言い、あるいは約束があると称して家の貨財を味噌の類まで取り去ったので、村草分の長者でありながら一朝にして跡方も無くなったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第4巻』は、柳田国男の著作を集めた定本の一巻である。岩手県遠野の伝承を佐々木鏡石から聞いて書いた「遠野物語」、山に入った人や神隠しを論じた「山の人生」、河童・ひだる神・一つ目小僧・天狗などを扱い妖怪名彙を付す「妖怪談義」を収める。ほかに「山人考」「史料としての傳説」「比丘尼石の話」「山人外傳資料」「『イタカ』及び『サンカ』」「山民の生活」など、山人・漂泊民・妖怪をめぐる論考を併せる。

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