マヨヒガの帰りに流れ着いた赤椀
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どんな伝承か
小国の三浦某という者は村一の金持である。今より二三代前の主人はまだ家が貧しく、妻は少しく魯鈍であった。この妻がある日、門の前を流れる小さな川に沿って蕗を採りに入り、次第に谷奥深く登ると、立派な黒い門の家があった。庭には紅白の花が一面に咲いて鶏が多く遊び、牛小屋にも馬舎にも牛馬が多いのに人はいない。玄関から上がると朱と黒の膳椀が取り出してあり、奥の座敷には鉄瓶の湯がたぎっていた。恐ろしくなって駆け戻ったが、後日、家のカドで物を洗っていると川上から赤い椀が流れて来た。これをケセネを量る器にすると穀物が尽きず、家はついに今の三浦家となった。遠野では山中の不思議な家をマヨヒガという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第4巻』を全822話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。
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遠野市の伝承
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