8⑨ 代官より先に入浴
どんな伝承か
幕府の役人だという代官が来るというので、旦那はじゅえむに、風呂を沸かして綺麗にしておけ、代官が入るまでは絶対に入るな、丁度よい湯加減にして側にいて、湯加減はいかがですかと尋ね、ぬるいと言われたら燃してやれ、熱いと言われたら水を入れてやれ、と言いつけた。ところがじゅえむは自分が先に入ってしまう。それでいて久兵衛の旦那には、入ってみなければ熱いか丁度よいかぬるいか分からないから、入って試したのだと理屈をつけた。とにかくあの人を使いこなせる者はいなかったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第2集(市川民話の会・市川の伝承民話・昭和56年頃刊)
市川民話の会編『市川の伝承民話 第2集』を全200話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。