神主が家々を祓う天王さまの講
どんな伝承か
七月二十三日の天王さまの講。大野新田では昔、講があって、神主が御本尊のようなものと御祓いの榊を持ち、一軒一軒、部落を回って拝んで歩いたという。疫病、悪い伝染病を除けるためだといった。その場で祓ってもらえない家は肌着を出し、それを祓ってもらえばよいとされたのを覚えているという。船橋の印内の天王さまの祭りは今も七月二十三日に続いている。下貝塚にも講があり、松丸ときの舅が世話人をしていたというが、松丸が嫁に来た昭和初期にはもう回ることはなかったと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第6集(市川民話の会(調査・編集)/市川市教育委員会(発行)・市川の伝承民話・1998年(平成10年))
『市川の伝承民話 第6集』は、市川民話の会が調査・編集し、市川市教育委員会が平成十年に発行した民話資料集である。昭和六十三年度から平成四年度にかけて市川市の下貝塚・八幡・平田・本行徳・香取などで聞き取った世間話・伝説・昔話・唄・年中行事・生活譚を、話者の語りに忠実に記録している。各話に話者と記録者を添え、新たに「現代若者の学校話」の部を設けて口裂け女や学校の七不思議などの怪談も収め、話者名簿・採訪者名簿・あとがきを付ける。