香取様の大きな山車と龍の引き幕
どんな伝承か
香取様には大きな山車があった。いまは曳かれていないが、上の部分はどこかにしまってあり、車輪は腐りやすいので傷んだものの、全部が失われたわけではないという。刺繍をほどこした立派な引き幕も残っていて、龍の絵柄だったと記憶されている。話者が子どもだった四十年ほど前にはすでに古く、昔は年に一度虫干しをしていた。聞き手も三、四回、曳かれるのを見たことがあるという。囃子方は香取の土地にはおらず、祭りのときは本行徳や妙典から行徳新田あたりの人に頼んだと語られる。
原典より
2 江戸川土手の桜3 江戸川の鯉釣り4 終戦直後の嫁入り道具5 船で嫁入り6 江戸川で洗濯7 ランプ8 関東大震災と朝鮮人9 関東大震災とアメリカの援助VII 現代若者の学校話—— 市川の伝承民話 第6集(市川民話の会(調査・編集)/市川市教育委員会(発行)・市川の伝承民話・1998年(平成10年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第6集(市川民話の会(調査・編集)/市川市教育委員会(発行)・市川の伝承民話・1998年(平成10年))
『市川の伝承民話 第6集』は、市川民話の会が調査・編集し、市川市教育委員会が平成十年に発行した民話資料集である。昭和六十三年度から平成四年度にかけて市川市の下貝塚・八幡・平田・本行徳・香取などで聞き取った世間話・伝説・昔話・唄・年中行事・生活譚を、話者の語りに忠実に記録している。各話に話者と記録者を添え、新たに「現代若者の学校話」の部を設けて口裂け女や学校の七不思議などの怪談も収め、話者名簿・採訪者名簿・あとがきを付ける。