亀石様の檜を伐った杣人の病死
どんな伝承か
昭和四○年頃の話である。木曽古道とよばれる古い尾根道が近くにあり、その道の傍らに、亀石様とよばれて住民たちに信仰されている亀の形をした岩がある。この岩の頭にちょっとした窪みがあって、そこに溜った水をもらってつけると、耳だれがなおると昔から言われてきた。その亀石様のまわりに立っていた檜を、その付近の山林を取得した人が木材業者に売った。業者が人をつれてきて檜を切らせようとしたところ、住民たちはそんな木を切るとタタリがあると言って止めたのだが、杣人は切ってしまった。ところがしばらくすると、杣人は原因不明の病にかかり、ついに亡くなってしまったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)