神木の根元に湧く岩井の水
どんな伝承か
小谷の堀切山には大きなナラの木があり、村人は神木として敬い「おナラ」と呼んでいた。その根元の岩からは涸れることのない清水が湧き、真夏でも水が絶えなかった。各家はこの水を台所の流しまで引き、飲み水にも生活の水にも事欠かなかった。この湧き水は岩井の水と呼ばれ、夏は冷たく冬は温かい良い水で、水道が通じるまで使われていたという。
原典より
小谷の堀切山には大きなナラの木があって、ムラの者は、これを神木として崇め、おナラ(楢)といっていた。—— 村上市史 民俗編 下巻(村上市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
村上市史 民俗編 下巻(村上市史)
『村上市史 民俗編 下巻』は、新潟県村上市の市史の民俗編から、口承の節(伝説・世間ばなし・謎とことわざ)を抜き出したものである。地名・神社・寺や仏・地蔵・水・人・動植物・塞の神・杖の跡に分けた伝説と、狐や河童、火の玉、山の神などの世間ばなしを、土地の言葉の語りのまま採集地を添えて収める。義経が跳び越えた一跳山、三面川の小助島、岩船の大火など、村上市内の土地に結びついた話が中心である。