牛を痛めつけた男への牛の霊の祟り
どんな伝承か
書き手がまだ京都の学生だった五年前、神戸の敏馬神社の前で、一人の男が牛をひどく痛めつけているのを見かけた。のちにその男は牛の霊にたたられて病みついたが、熱心に信心したことで救われ、いまでは心を改めて信仰に打ち込んでいるという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
お化と幽霊 怪談揃ひ(大文館編輯部(編纂))
『お化と幽霊 怪談揃ひ』は、播州を中心に摂津・淡路・大阪・神戸の怪異を集めた怪談集である。神戸のチャブ屋に残された下女の片足の靴、明石の坊主橋に出る按摩の怨霊、西瓜に浮かぶ女の顔、淡路洲本の白壁物語、西宮のねてこが池の怪などを、地名と人名を挙げて講談調で語る。三十余りの話を並べ、天保や明治九年の出来事とする話のほか、寄せられた原稿によるとことわる話も含む。