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宮良川の幽霊の黒髪を抜いた山里蒲戸

所在地沖縄県石垣市字宮良(宮良川)
年代不明
登場山里蒲戸、登野城の豪胆な青年・幽霊の黒髪を抜いた人
出典沖縄怪談集 逆立ち幽霊

どんな伝承か

四ヵ村の登野城に、山里蒲戸という豪胆な青年がいた。幽霊の出る場所にわざわざ一人で待ち伏せに行く変わり者で、ハブに咬まれた小指を自分で切り落としたこともあった。月の美しい晩、白保村からの帰りに馬で宮良川の木橋を渡ると、噂の三人連れの幽霊の歌が流れてきた。馬が鼻を鳴らして後ずさりするので橋の下をのぞくと、半身を水に浸した三人の女が黒髪を垂らして「とばらま節」を歌っていた。橋の隙間から伸びてきた黒髪をつかんで引き抜くと歌はやんだが、手には何も残っていなかった。猫の鳴き声に追われて逃げ帰った山里は熱を出して寝込み、三日後に死んだ。

原典より

山里は、馬から下りると黒髪を手づかみにして引っこ抜くと、幽霊の歌が、はたと止んだ。—— 沖縄怪談集 逆立ち幽霊(伊波南哲) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

沖縄怪談集 逆立ち幽霊(伊波南哲)

『沖縄怪談集 逆立ち幽霊』は、石垣島で育った詩人の伊波南哲が、新聞や雑誌に書いた話と書きおろしを合わせ、沖縄の怪談を物語風に綴った怪談集である。那覇の辻遊廓や一日橋、首里、石垣島・竹富島などを舞台に、遊女や捨てられた女の幽霊、遺念火、キジムナー、お化け封じの術を描き、戦後のタクシー幽霊の噂や東京で起きた位牌の嫁入りの話も取り上げる。題を付けた二十二話のあとに「怪談断片集」を置き、少年時代を語る「果たして幽霊はいるのか」で結ぶ。

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