秋保大滝を飛ぶ消えた近習頭
どんな伝承か
仙台藩の近習頭高橋和三郎は、城中の勤めを終えて下城する途中、広瀬川に架かる橋までは姿を見た者があったが、そこから急に見えなくなった。家人が奉行所に届け出ても手がかりはなく、高橋は乱心とされ、家督は子に継がれた。十数年ののち、藩主が秋保へ鷹狩りに出た。秋保の大滝のあたりで休息していると、滝を猿のように飛び越えていく者があった。身の軽い山男である。家来の一人が、あれは姿を消した高橋和三郎に間違いないといった。その後、山男を見かけた者はいない。『秋保旧事記』にある話である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
東北怪談の旅(山田野理夫・昭和49年(1974年)頃)
東北怪談の旅(山田野理夫)/飢饉の非業の死と怨念/巫女(イタコ)の口寄せ/座敷童子・河童の怪/東北各地の幽霊伝承