湯殿山の古寺で僧を食う老婆
どんな伝承か
羽州の湯殿山の奥で山道に迷った僧が、古寺を見つけて戸を叩いた。出てきた老婆は、自分は罪深い女なので成仏できないと言う。僧が罪を語れと促すと、老婆は、寺へ行っては墓を掘り起こして屍骸を食べている、一度食べたらその味が忘れられぬと明かした。僧が、おまえが噂に聞くコクリ婆かと問うと、老婆はそうだと答えたという。その晩、コクリ婆は僧を殺して食ってしまい、そのためにいまでも成仏できずにいるそうである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
東北怪談の旅(山田野理夫・昭和49年(1974年)頃)
東北怪談の旅(山田野理夫)/飢饉の非業の死と怨念/巫女(イタコ)の口寄せ/座敷童子・河童の怪/東北各地の幽霊伝承